大会レポート


札 幌 支 部
小 林 聖 也 7級



第1回全日本ジュニアチャンピオンシップ空手道選手権大会
2013年11月3日(日)
名古屋市・露橋スポーツセンター

高校生男子の部・出場

自分は今回初めて出場した全日本大会において、それまでの戦い方や練習方法について色々な事を考え、学ぶことができました。
 
また、自分をここまで強くして下さった多くの方々への感謝の気持ちの大切さを改めて感じることができました。

 大会が近づくに連れ、自分の心の中で日毎に大きくなっていく相手に対しての不安な気持ち、それと師範や先生達の期待に答えたいという気持ちが自分の心の中で葛藤していました。
 
それに打ち勝つには、練習量に裏打ちされた自信であると思いました。
 
 東日本大会の高校生重量級の部で3位に入賞してからは、高橋師範や市川先生をはじめとする先生の方々から「北海道大会の高校生の部は頼んだぞ!」と期待され、何とかその期待に応えたいと思い、一生懸命頑張ってきました。
 
その甲斐あって北海道大会では、見事に優勝することができました。
 
決勝戦終了後の優勝報告で、長谷川、大石両最高師範と握手をして頂き、あの大きく厚い手の感触は自分の一生の思い出となりました。
 
しかし、そんな余韻に浸っている暇はなく、全日本大会までは約か月間しかありません。
 
最初のか月間は、公務員試験の勉強などがあり稽古に出られない事が分かっていました。
 
そこで、市川先生から全日本大会に向けて、筋力アップを課題とした自主トレのメニューを作成して頂きました。
 内容としては、拳立て100回、腹筋200回、スクワット200回を5 セット。
 
1キロ、3キロ、キロと重さを変えた鉄アレイを用いてのシャドートレーニング。
 
続いて100メートルダッシュや日によっては縄跳び、キロのランニングを行い、基礎体力アップを目指しました。
 
栄養面でも朝、稽古前後のプロテイン摂取も欠かさずに取りました。
 その結果、体重は北海道大会終了後に市川先生から「現在の68 キロの体重を全日本では72 キロで戦うぞ!」と言われていて、まさにその通りヶ月間でキロアップすることができました。
 
10 月に入って試験も終わり、残りのか月間は、組手練習を中心に市川先生や参鍋先生、一般部の伊丹さん、奥井さんにもご協力して頂きました。
 しかし、全日本大会が近づくに連れ、どうしても思うように練習が出来なかった最初の1か月間の事が気になって仕方がありませんでした。
 
そんな時、市川先生から「北海道大会の時よりも体が大きくなったし、出来なかったことを考えるよりも、今までやって来たことを考えろ!」と言われて少し気が楽になりました。
 大会前日、名古屋に着いて試合に出場する選手の皆さんと食事をし、緊張感はより高まりました。
 会場に着くと大きな会場とたくさんの選手の人がいて、「さすが全日本だ」と驚きました。
 いよいよ開会式も終わり、ウォーミングアップをしながら「とにかく悔いのない試合をしよう!」と己を鼓舞しました。
 
自分の試合が近づくにつれて心臓の鼓動が早くなっているのを自分でも感じていると市川先生から「相手の動きを見ながら落ち着いて戦え!」とアドバイスをもらい、集中して試合に臨むことができました。
 相手は自分よりも小柄でとてもスピードがある選手でした。
 
最初は相手のスピードに少し戸惑いましたが、下突きと膝蹴りで攻めていきました。
 
しかし、相手の選手にうまく膝蹴りをさばかれてしまい、突きはでとても早く、手数も自分よりもずっと優っていました。
 あっという間の二分間の試合が終わり判定により負けてしまいました。
 
とても悔しくて、涙が止まりませんでした。
 
更に、試合が終わって師範や市川先生に結果報告のご挨拶も忘れてしまい、市川先生からは「他の道場生は勝敗に関係なく報告にくるけど、お前は北海道大会の時も来てないよ!勝敗は別にして、大会まで一緒に頑張って来て、感謝の気持ちがあれば自然に足は向くはずだよ」とかなり叱られました。しかし、その時の市川先生の顔はとても寂しそうでした。試合に負けたことで頭がいっぱいになっていたとはいえ、とても恥ずかしくなってしまい、深く反省しました。
 自分と戦った相手は優勝しましたが、決して届かない相手ではないことも感じました。
 
結果的には、不甲斐なかったかもしれませんが、精神的には成長した自分がいます。
 
そして今度は自分が表彰台の一番上に立ち「一番大きなトロフィーを持って帰ってやる!」という気持ちが芽生えています。とはいえ、高校生活最後の試合が、最高の舞台で終えることができたことに本当に幸せを感じています。
 
思えば、高校年生の月に札幌道場に入門して約2年半、あっという間だった気がします。
 空手を通じて、たくさんの先生や先輩、仲間ができました。
 
もしも空手をやっていなかったら、高橋師範や市川先生に出会うことはなく、このような充実した高校生活を送ることは出来ませんでした。
 これからは、自分が受けた感謝の気持ちを、後輩たちに伝えていけたらと思っています。
 
最後に全日本大会に参加するにあたりまして、高橋師範、石川先生をはじめとする高橋道場の先生、先輩方、そして特別に時間を割いてマンツーマンで指導して下さった市川先生、また参鍋先生はじめ札幌道場の皆さんには本当にお世話になりました。
ありがとうございます。

押忍

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